《ものづくり夫婦学》noteはじめました

ロシアの秘境「トゥヴァ」ってどんなとこ?見どころやアクセスについて

こんにちは。草作です。

2018年8月21日〜8月25日までの5日間。ロシアとモンゴルに挟まれたトゥヴァ共和国に行ってきました。

日本の旅行者が極端に少なく、なかなか現地の情報が掴めないトゥヴァ。今回はそんなトゥヴァについて紹介したいと思います。

ロシアの秘境トゥヴァの概要

トゥヴァはロシアとモンゴルに挟まれた小国。場所でいうと、ざっくりロシアの右下らへんにあります。

いわゆるシベリアの近くなので、冬は極寒ですが、夏は意外に過ごしやすく、観光客が集まるのも気温の高い7〜8月に集中するそうです。

トゥヴァの気候

僕たちがクズルに行ったのは8月。観光ベストシーズンです。

8月は朝15度、昼は30度にもなります。空気は大体乾燥していますが、天候は変わりやすく、時々小雨がぱらつきます。

でも、クズル中心街と郊外は全然天気が違うらしく、クズル中心街では雨が降っていても、ベイキャンプのところでは一滴も降らないということも多いそう。

たしかに草木はみな乾燥した大地に生えそうなものばかりです。

夏の間は日がとても長いです。朝5時ごろに日が昇り、8時ごろまでは日が落ちません。

一方冬は気温もマイナス30度まで下がり、日没も4時半とあっという間。

冬はマイナス35度を超えると学校がお休みになるとか。

 トゥヴァの食事

フェンネル料理が多いです

基本的にはロシアと同じタイプの食べ物が多いようです。

ボルシチ、ペリメニ、ピエロギなどはスーパーにいくとどこにでもあります。

ペリメニのオックステール風スープ

ご飯は総じて美味しいですが、結構驚いたのは野菜と果物がとても美味しいこと。トマトとかカブとか、大きくてみずみずしくて日本よりもずっと美味しい。

普通のお店で食べると大体1人100ルーブル。(200円くらい)

スーパーでお惣菜を買うと1人50ルーブル(100円くらい)です。

トゥヴァの物価

トゥヴァの通貨はロシアのルーブルです。

ルーブルは近年レートが下がり、2018年時点では1ルーブル1.6円ということもあり、総じて安め。

ロシア・ノヴォシビルスクに比べると多少高いですが、それでも日本に比べたら激安。

トゥヴァは基本的にツアーで行かなければいけないということもあり、現地に行ってしまえば1日500円以下で十分楽しめます

価格一覧

・水:20ルーブル(約32円)/1L

ピエロギ:15ルーブル(約24円)/1個

・ぶどう:45ルーブル(約72円)/200g

・外食:100ルーブル(約160円)/1人分

・松ヤニガム:5ルーブル(約8円)/1個

・イトスギの葉:50ルーブル(約80円)/1束

・お土産の楽器のミニチュア:200ルーブル/1個

トゥヴァの雰囲気を一言でいうと

トゥヴァは、一言で言うと雑多と壮大を併せもつ、稀有な国です。

トゥヴァのルーツはやはり大草原。

ゲルで宿泊し、丘の上から見下ろした広大な景色は、まさに地球を感じます。

ホーメイの、聴くというより浴びるような歌声は他にも代え難い貴重な体験です。

馬や羊を追い遊牧民がゲルで暮らすというイメージがありますが、僕たちが滞在したところが国の中心地クズルだったということもあり、急速に発展している印象を受けました。

スマホ片手に歩く若者もいれば、街のポスターでは最新作の映画が並び、こんなI LOVE NYのトゥヴァ版のような看板まで。

しかし、一本脇道にいけばまるで上野のアメ横のような露店が立ち並ぶ集落に出くわしたりします。

露店で売っている洋服は安いですが、みんなチープ。今まさに発展しようとしている力強さも感じる国です。

トゥヴァのおすすめ7選

滞在の中で強烈に印象に残ったものを7つ紹介します。

ビーバースプリング

クズルから車で10分程度の川のほとりに、ビーバースプリングと呼ばれる湧き水があります。

そこの水を飲むと目が浄化され、脳の疲れをとると言われていて、辺りにはお賽銭のコインが散らばっています。

貴重な生活用水としても使われていて、地元の人たちはここに大量のペットボトルを持ってきて水を汲みに来ます。

近くにはシャーマンが祈祷を行うオーヴァがあります。ここから見える景色は絶景です。

中央市場

クズルの中心から徒歩数分のところにある市場。一階は食べ物屋さん、二階はお土産や衣類などを売っています。

地元の人たち向けの場所で、肉売り場は特に強烈。

3キロはあろうかという牛のレバーの塊がショーケースにそのまま置いてありますハエもブンブン飛び回っていて、動物の内臓の臭いが苦手な人は結構厳しいところ。

外では野菜が売られています。野菜の種類はどこも一緒。トマト、キュウリ、じゃがいもなど。値段も一緒なのでどこで買っても変わらないのが不思議。

みんなどういう基準で買っているのかわかりませんが、それでもまんべんなく人がたかっています。

トゥヴァのアメ横

トゥヴァはまだまだ発展途上の国ということもあり、店の形をしていない露店がひしめいています。

いかがわしいナイキやアディダスの服や、どこの国のかわからない制服などが並んでいる様は、まるで戦後の闇市。アメ横をさらに雑多にしたような猥雑さが残っていて、ワクワクします。

ここも観光客向けというより、日用品を買い求める人たちしかいません。

ベイキャンプ

トゥヴァの旅で一番楽しかったのが、ベイキャンプ。

クズルから車で30分ほど離れると、あっという間に一面大草原に囲まれた地点に降り立つことができます。

宿泊場所は移動式住居のゲル。

木の棒と柵で組まれた囲いの中に、羊毛の絨毯とベットが敷かれています。

シンと静まり返った室内に、羊毛の熱された匂い。どことなく静謐な空気があり、外と皮一枚で隔たれた空間とは思えないほど落ち着ける空間です。

昼にはあたり一面バッタのジジジという音が鳴り響き、牛が草を食みにやってきます。

夕方になれば鳥がやってきて、夜になればみんな寝静まり、なんの音も聞こえなくなります。

夜空は星座がわからないほど小さな星が空を覆っていて、空が黒く見えないほど。月が沈んだ3時ごろに観た夜空はトゥヴァで一番美しい光景でした。

ご飯はキャンプのオーナーが作ってくれます。塩加減がちょうどよくてとても美味しい。が、量がとんでもなく多い。

一回の食事でスイカが半玉分出されます。美味しいけど、大変です。こちらの人たちはご飯を結構残すようなので、もし苦しかったら残しても悪いことは言われなさそう。

昼食二人分の量の多さ…

フクースナ(美味しい)と言うととっても喜びます。

キャンプからシャーマンが祈祷をするオーヴァに行くことができます。

急斜面を登ること15分。かなりしんどいけれど、八月は空気が乾燥していて爽やかな風が吹いているので、心地いいです。

ここからはトゥヴァの大地を見回すことができます山々はなだらかな波をうっていて、草木の背丈はみな短め。日本の山とは違った開放感あふれる眺望を楽しめます。

運が良ければ、遊牧民が牛や羊を追っているところに遭遇することも。

トゥヴァの人たちは写真を撮られなれていないからか、カメラを向けるとちょっぴり恥ずかしそうな笑顔を浮かべてくれます。

ホーメイ

ホーメイはトゥヴァが発祥の歌唱法。

喉を締めた状態で息を吐き出し、舌の位置で音を共鳴させることで、通常の音とは別に倍音を出すことができます。

その音がなんとも独特で不思議です。

ホーメイができるトゥヴァ人はそう多くないらしく、ガイドも「僕は無理」と言っていました。

クズルの中心街にホーメイを伝える文化センターがあり、そこで演奏会と歌唱体験をすることができます。

「ホーメイには先生がいません。みな自然の中で暮らしていく中で、自然界にあることに耳を澄ませて、鍛錬を積むことで音が出せるようになるのです。」

ホーメイの歌唱法は、動物の音を真似たもの、水が打つ音を真似たものなど、自然界の音を表現したものが数多く登場します。

演奏をしてくれた三人組は、18歳と23歳。CDも出している一級のプロミュージシャンです。

その日焼け具合と風貌がとても爽やかで、「君たちは日本の高校球児に似ている」というと、みんな笑っていました。

ホーメイの音は耳に入ってくるというより、体全体が耳になったように響く感じです。聴いた後にはデトックスしたような気だるさがありました。

人間がこの音を出すのか…と思うと、不思議な気分になります。

フウロは現地でホーメイを聴くのが夢だったので、ことさらボーッとしていました。

トゥヴァの生演奏はこちら

 

松ヤニガム

市場からほど近くの露店で、おばあちゃんが茶色い棒のようなものを売っていました。

ガイド曰く、「この地方で昔から食べられているチューイングガム」とのこと。

松ヤニで作られたガムで、水に浸している間はやわらかいですが、外気に触れるとどんどん硬くなります。

食感はネチネチしたガムのようなかんじ。噛むと口いっぱいに松の香りが広がります。

殺菌効果も兼ねているそうで、ロシアの方では製品として売っているところもあるとか。

露店では小さな子供が店番をすることも。

民芸博物館

クズル中心街にある博物館。

トゥヴァの地域に昔住んでいた人々の暮らしが展示されています。

なによりびっくりしたのが、古代の王様の装飾の数々。

トゥヴァの山では昔金塊が取れたそうで、発掘された王の亡骸には全身が金で装飾されていました

厳重に管理された部屋の中に、金を使った宝物が展示されています。ここは荷物もカメラもNG。

象をかたどったアクセサリーはなんと200個。4キロもの重さの金を体に纏っていたというので、大変な重さです。

そのほか、昔の人たちの洋服などが飾られています。どれもとてもおしゃれで暖かそう。遊牧民の生活が垣間見えます。

ディープなトゥヴァの話

トゥヴァの簡単な歴史

トゥヴァは独立国であった期間が1921年〜1944年までのたった23年間しかありません。

トゥヴァの支配の歴史

それ以外は全て中国やロシアなどの国に属している小国です。現在はソ連崩壊後、ロシアに属しています。

独立、従属に到るまでには市民戦争あり第二次世界大戦ありでかなり過激な争いが行われ続けたこともあり、クズル中心街には街のいたるところにモニュメントが置かれています。

観光地としてのトゥヴァ

トゥヴァに来る観光客は年間300万人。そのうちの8割、240万人がモスクワの人だそうです。

日本からの旅行客はだいぶ稀。ホーメイを習うミュージシャンが多いそうです。

そんなこともあり、トゥバ人にはだいたい中国人に間違われます。「ヤポーネ(日本人)だよ」と伝えるとみんなちょっと驚いた顔をします。

観光客が多くないということもあり、観光客目当ての店というのがほとんど見当たらず、お土産やさんもかなりこじんまりとしていて、ガイドに案内してもらわないとたどり着けません。

現地のお土産はあまり多くなく、ひし形の切手か、国のシンボルか、民族楽器のミニチュアなどが売られています。

国名と国旗の由来

トゥヴァの国旗は水色と黄色と白の三色で構成されています。

水色の部分は青空や川。白はミルクや神聖の意。黄色はチベット仏教を表しています。

中央に描かれた二本の合流線は、クズルを流れるエニセイ川の合流地点を表しています。

クズル、という言葉はトゥヴァ語で「赤」を表すそう。軍隊の色が赤だったことにちなんでいるそうです。

仏教とシャーマン

トゥヴァの宗教はチベット仏教がメイン。ダライ・ラマが訪れたこともあり、所々に寺院オーヴァがあります。

ただ、昔の寺院はソ連時代に軒並み破壊され、現存しているのは一つのみ

所々に立っている寺院は出来てから日が浅いものばかりです。

トゥヴァはチベット仏教がベースになりつつも、オリジナルに進化しているそうで、チベットからも修行をしに来る人がいるとか。

トゥヴァへのアクセス

トゥヴァに行く方法は空路と陸路の二種類。

陸路に関してはモンゴルから車で4時間ほどでいけるらしいですが、こちらの情報は皆無なので、空路の説明をします。

飛行機はロシアのノヴォシビルスクとクラスノヤルスクから出ています。

2017年まではイルクーツクからも出ていましたが、就航していたアエロフロートが燃料不足のため現在は飛んでいないとのこと。

燃料不足ってどういうこと?って言う感じですが…

ノヴォシビルスクからは週2本の便が出ています。

ノードスターという全乗客が48名の小型機に乗って2時間のフライト。

プロペラが見えてるタイプの飛行機で、最初乗るときはかなり心配になりましたが、これがトゥヴァ国民の足なので大丈夫なんでしょう。

日本から行く場合は、成田からノヴォシビルスクまで直行便で行き、トゥヴァのフライトまでノヴォシビルスクで滞在して行く形になるため、旅のスケジュールは約1週間が目安になります。

ノヴォシビルスクもこじんまりとしていていい地域なので、これぐらいの期間がちょうどいいと思います。

また、クズルは現在道路建設真っ只中。どうやらクズルからノヴォシビルスクまで、約1,000kmのなが〜い道路を作るそう。

車で走ること24時間で到着する長い道が完成すれば、さらにアクセスはよくなるかもしれません。

ボコボコの路面を三菱DELICAが走る

また、同じくして路線も建設予定。2011年にはプーチン大統領が訪れ、大規模な建設開始式典を行ったそうです。

が、こちらは現在休止中。

同じく2011年に発生した大規模な地震や、昨今のクリミア問題などでなかなか予算が取れないとのこと。

式典の時に作られた最初の一本の線路が丘の上に寂しげに放置されていて、枕木もすでに朽ちはじめています。

トゥヴァの人は線路を作ると宣言したその年に大地震に見舞われたことで、「これは線路を建設するなというメッセージかもしれない」と思う人も多いそうです。

そういうところもスピリチュアルな考え方が残っているトゥヴァならではのことかもしれません。

トゥヴァのツアー手配はこちら

トゥヴァのおすすめ度

★★★★★

僕の周りの人でトゥヴァという国を知っている人は一人もいませんでした。

未開拓の地に足を踏み入れたいという人には特におすすめです。

トゥヴァでゲルキャンプに泊まった時には、僕自身なにか新しい境地のようなものが見えました。

トゥヴァで感じたことをまとめた記事はこちら

僕たちがトゥヴァに来た理由と、トゥヴァで感じたこと。

最後に

今回は秘境トゥヴァの紹介をまとめました。

僕たち自身、トゥヴァに行く前に情報がなさすぎて本当に困ったので、この記事がみなさんのトゥヴァ旅行の足しになれば幸いです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。