やっぱり野菜が一番うまい

  

最強の素材はなにかと聞かれて、「これがそうだ」と選ぶのは難しい。

美味しんぼの究極のメニューが100品以上あるように、それぞれのジャンルに最強の名が付くにふさわしい料理が存在する。

それでもあえて、強のご飯を選ぶのであれば、僕は肉や魚ではなく、野菜を選ぶかなと思う。

野菜が持つポテンシャルに気付かされたのは、長野県安曇野のレタスを食べたときだった。

山小屋で住み込みバイトをしていた僕は、まかない飯で出された鮭のホイル焼きの底に敷かれていたレタスを食べた途端、思わずその日のご飯担当だったお姉さんに詰め寄った。

レタスがこんなに美味しいはずがない。なにか特別な調理法があるはずだ、と。

お姉さんは困惑しながら、ただ塩鮭をレタスで包んだだけだよと言ったが、「安曇野のレタス」と付け加えることも忘れなかった。

なるほど。同じレタスと言っても育つ場所でここまでに違うのかと脳裏に刻んだのが2009年の夏。

あれからいろんな場所でレタスを買った。

東京都心でも、埼玉の無人販売所でも、ハワイ島のスーパーでも、そしてここ益子の道の駅でもレタスを買ったが、未だに安曇野産を超えるレタスには出会っていない。

僕の中では感動という意味では、肉<魚<<<<<<野菜だ。

肉は魚はうまい。それは紛れもない事実だけど、多分アベレージの旨味が高すぎるんだと思う。高級肉・高級魚はたしかにうまいが、日常手に入る子たちだってそこそこにうまい。

それに比べてうまい野菜は、実は案外手に入らないものなのだ。季節・土地柄で入手も限定されているし、ネットじゃ高すぎる。

うまい野菜を食べたときの目が覚めるような感動を思い出すと、ワクワクする。

れんこん、なす、にんじんあたりは特にそうだ。山菜は基本的に美味しいが、土地によっては言葉にならないぐらいの風味豊かな代物もある。

寒さがちょっと和らいだと思ったら、庭の辺り一面にぼっと緑が出てきた。

山菜はふきのとうくらいかなあと思っていたら、侮るなかれ。

せりにみつば、ヤブカンゾウなる山菜まで。道の駅で買う野菜もいつの間にか根野菜から葉野菜にシフトしている。緑に囲まれている時は幸せ。

野菜が充足しているときは心もなんだか安定する。

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