世界一周に挑戦されていた1人の邦人男性が南米ペルーで事故死するという悲しい事件が起こりました。
ペルーで日本人男性事故死 自転車で世界一周旅行
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20190808-00422106-fnn-int
僕はつい先日、POSSE「夫婦で世界一周する方法」という講義の中で、世界一周旅行についての安全性についてお話ししました。
今回の事故を受けて、11カ国5大陸を周ってきた僕なりの「世界一周旅行の安全性」について意見を書きたいと思います。
世界一周を目指す人や世界一周中の人たちににとって、すこしでも参考になれば幸いです。
世界にはいつ死んでもおかしくないような道路がいっぱいある
僕は南米には訪れていません。
なので、実際にペルーの道路状況がどうだったのか・危険はあったのかということについては話すことができません。
でも世界一周中には「交通事故が起きてもおかしくない」と思えるような場所はたくさん遭遇しました。
真っ先に思い当たるのがスリランカです。
スリランカは交通ルールが整備されておらず、本来2車線で走るべき道路に6列の車とトゥクトゥクが走っていました。
そして、みんなスピード狂。
前にいる車を抜かさないと居られないのか、対向車合わせて2車線の道路でガンガン前の車を抜いていきます。
スリランカはバス文化なのでいたるところに上記のバスが走っていますが、このバスも同じように追い抜きをかけます。
でも当然前に対向車がいるかはわからない。
だから一旦対向車線まで出て、行けるかどうかを確認するんです。
そして行けると見るや否や数センチすれすれの隙間をかいくぐって、追い越しをします。
そんなことを乗車中ずっとするものだから、当然事故がないわけがありません。
周りには無残にも破壊された乗用車やバスを見かけます。
また、こんな道路では歩行者へのエチケットなんてあってないようなもの。
スリランカでは、クラクションを鳴らして車の存在を知らせるのがスタンダードです。
近くでプッと鳴らせば大丈夫というように、歩行者がいてもおかまいなしに50kmほどのスピードで走り抜けていきます。
僕たちがスリランカで一番困ったのが、横断のタイミングがわからないこと。
信号のない6車線道路なんて当たりまえ。
基本的にひっきりなしに車がきます。
ではどうやって渡るか。
アイコンタクトで運転者と意思疎通して止まらせるのです。
僕たちにはそれができなくて、同じ道路を渡るスリランカの人が来るのを待った道路もありました。
でももしアイコンタクトが通じたと思っても、車がブレーキを踏まなかったらもうそれで終わりです。
そんな道路がたくさんある為か、スリランカには足を怪我した人がとても多いのです。
死ぬか死なないかの確率は日本より間違いなく高い
道路だけではありません。
病気・狂犬病・殺人。
あらゆるものにおいて、世界各国は日本と比較して危険性が高いです。
とはいえ、僕も世界旅行者で亡くなられたという方の存在は今回が二例目。
世界旅行をしている日本人は年間数千人いるとも言われているので、死ぬ確率は0.1%以下の確率ではあるのです。
それでも、日本で普通に暮らしているよりは確実に危険に遭遇する可能性は高くなります。
危険があるからやらない、行かないという選択はもったいないけれど、行くからにはその危険性は認識し、覚悟を持って行く必要があるということだと思います。
世界一周をする前に 心の準備をしよう
僕は夫婦で世界一周旅行する上で一番大事な準備は、心の準備だということを講義でもお伝えしています。
心の準備とはすなわち、覚悟のことです。
- 夫婦の覚悟 一緒に世界一周旅行をするのが夢になっているか
- 家族への覚悟 一生の別れになる可能性があることを双方が理解しているか
- 未来への覚悟 旅行後の人生・仕事を考えた上で世界一周をするか
世界一周旅行は簡単な夢ではありません。
大金がかかり、仕事を辞め、命の危険も賭けて行くような大きい夢です。
世界一周の先になにがもたらされるかも分かりません。
それでも世界一周にロマンを感じ、人生の夢として叶えようと決意するのであれば、避けては通れないのがこの心の準備だと思います。
しっかりと危険性や覚悟を決めた上で行くことが、旅のあり方も決めてくれると思います。
それだけで旅の安全が保証されるわけではありません。でも危険は必ず減ってくれます。
万に一つの確率で訪れる「旅行中の死」を防ぐには、やはり1つでも多く、身の危険を感じるシチュエーションを減らすしかないのです。
さいごに
今日は世界一周旅行における安全性についてお話しました。
世界一周という夢は、帰国してこその夢だと思います。
ぜひ僕の話しがみなさんの旅の安全を守るために参考になれば幸いです。